ノルウェー産サーモンの“紅色の肉”に忍び寄る 養殖ビ…|エルドビョルグ・ヘムシング&シモン・トルプチェスキ~…|リンドベルイ&アークティック・フィル~バーンスタイン…

ノルウェー産サーモンの“紅色の肉”に忍び寄る「養殖ビジネス」の暗い闇(クーリエ・ジャポン)

2020/01/15 11:30
漁が許されるのは18時間だけ。延長はいっさい認められない。夏の初め、ここノルウェー最北端のフィンマルク県では夜になっても太陽が沈まない。
この日、ポール・インゲ・トマッセンは眠らなかった。彼はトラックの運転手だが、今年は年に一度の抽選で、アルタ川での3日間の無料漁業権が当たった。与えられたのは、アルタ川の長さ約1kmにわたる区間だ。
日光は絶えず差していたが、厳しい寒さだった。彼は火鉢に火をつけ、友人たちと質素なテントを2つ張った。夜6時から翌日の昼12時まで、このアルタ川を相手にするのは、彼の釣り竿1本だけだった。船もなく、この地方ならではの木製の小さな原動機付きカヌーすら通らない。
トマッセンは、口元に嬉しげな微笑みを浮かべ、アルタ川を見つめながら物思いにふけっていた。見渡すかぎりに広がる森、そのあいだを川が悠々と流れている。遠くには雪も残っていた。川の流れによって小さな島がいくつもでき、そこで海鳥やカモが交わっている。
アルタ川の先には、バレンツ海がある。サーモンは、まさにそこからアルタ川をのぼりはじめるのだ。20kgを優に超えるアトランティックサーモンだ。前日には、トマッセンの息子15歳のエスペンが8kgのサーモンを捕えていた。父親にも劣らぬ情熱の持ち主だ。

エルドビョルグ・ヘムシング&シモン・トルプチェスキ~グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ全集(SACDハイブリッド)

2020/01/15 00:00
2018年、ショスタコーヴィチとヤルマル・ボルグストレムのヴァイオリン協奏曲(BISSA2366)でデビューしたエルビョルグ・ヘムシングのアルバム第4作。グリーグのヴァイオリン・ソナタと彼女がヴァイオリン・ソロのために書いた作品を組み合わせたプログラムを演奏しています。
グリーグは、ヴァイオリンとピアノのためのソナタを3曲作りました。「素朴で、さまざまな音楽をモデルにした第1 番、民族的な響きの第2番、より広い地平線をもつ第3番」(グリーグ)。彼の作曲家としての展開と成長の示された作品群と言われます。とりわけ、セザール・フランクのイ長調のソナタやブラームスのニ短調の曲とほぼ同じ時期に書かれたハ短調の第3番は「このうえなく高貴なロマンティシズムの表現と力強さを独自のやり方で結合した」(エルリング・ダール)とも評され、各国のヴァイオリニストが気に入りのレパートリーにしている作品です。
グリーグのソナタは、テリエ・トンネセン、アルヴェ・テレフセン、ゲイル・インゲ・ロツベルグ、ヘンニング・クラッゲルードなど、ノルウェーのヴァイオリニストも多く録音しています。またエルビョルグの姉ラグンヒル・ヘムシング(1988-)もグリーグのヴァイオリン・ソナタ第3番を含む『北国の音色』(2L138SABD)をリリースしており高く評価されております。「ノルウェー」の色濃い第2……

リンドベルイ&アークティック・フィル~バーンスタイン:交響曲第1番“エレミア”&第2番“不安の時代”(SACDハイブ…

2020/01/15 00:00
「指揮者」クリスチャン・リンドベルイの「バーンスタイン・アルバム」第2作。《キャンディード》序曲、《ウエストサイド・ストーリー》の「シンフォニックダンス」、《オン・ザ・タウン》の「3つのダンスのエピソード」などの前作『波止場』(BISSA2278)につづき、交響曲を2曲、アークティック・フィルハーモニックを指揮して演奏しています。
『旧約聖書』の予言者の名を副題にした交響曲第1番《エレミア》は、1939年、ハーバード大学を卒業後に作曲した「ヘブライ語」による『哀歌』を最後の楽章に使った、3楽章の作品として書かれました。「予言者から人々への強い嘆願」〈予言(Prophecy)〉、「異教の堕落がもたらす破壊と混沌」の「スケルツォ」〈冒涜(Profanation)〉、『エレミアの哀歌』の詩をメゾ・ソプラノが歌う〈哀歌(Lamentation)〉。ニューイングランド音楽院の作曲コンペティションには落ちたものの、バーンスタインが指揮法を教わったフリッツ・ライナーに認められ、1944年、ライナーが音楽監督を務めていたピッツバーグ交響楽団をバーンスタイン自身が指揮して初演しました。
交響曲第2 番《不安の時代》は、1948年のピューリツァー賞を受賞したW.H.オーデンの詩『不安の時代』からインスピレーションを得て作曲された作品です。第二次世界大戦中のニューヨーク、……