いま注目される 昆虫食 世界の最新事情 記者が食べながらルポ

いま注目される「昆虫食」 世界の最新事情、記者が食べながらルポ

2019/08/12 12:06
■国連報告書で「食糧問題解決の選択肢」昆虫食が国際的な関心を集めるきっかけになったのは国連食糧農業機関(FAO)が2013年に出した報告書だ。30年に人口が90億近くに達すると見込まれる地球の食糧問題の解決手段のひとつとして着目した。
すると、呼応するように欧州連合(EU)が15年、Novel Food(新規食品)のひとつとして昆虫を規定した。欧州で食習慣がなかった昆虫が「食べ物」の仲間入りをしたということだ。承認された昆虫はEU全域で流通、販売できる。これを商機とみたスタートアップ企業が名乗りを上げ始めた。
市場調査会社、メティキュラス・リサーチ社が今年、世界の食用昆虫市場は24.4%の年平均成長率で拡大し、2030年には79.6億ドル(約8600億円)に達するとの見通しを発表した。スウェーデンの昆虫食事情の紹介サイト「BugBurger」のリストでは、昆虫食品を扱う企業は7月末時点で世界270社にのぼる。
フィンランドを訪れる前に、ローマのFAO本部で報告書執筆陣の一人でもある林業局のジュリア・ミューアに会った。
「気をつけてほしいのは、昆虫だけが食糧危機を解決するスーパーフードだという単純な考え方で書いた報告書ではないということ。各地にナッツ類など固有のワイルドフードがあり、その生産や保存の研究を進めて、肉が手に入りにくい地域でも安……